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ワンデイインプラント®とは|「その日に噛める」の本当の意味と条件

[2026年09月14日]

インプラントというと、手術をしてから歯が入るまで何か月も待つもの、という印象をお持ちの方が多いと思います。実際、従来の方法では骨と結合するのを待つあいだ、歯がない状態や仮の入れ歯で過ごすことになります。

愛媛県今治市の中平歯科医院では、手術当日に固定式の仮歯を入れる方法をご案内しています。ワンデイインプラント®と呼ばれる方法です。ただし「その日に噛める」という言葉には、正確に理解しておいていただきたい前提があります。

この記事では、何がその日にできて、何ができないのか。どんな条件が必要で、費用と期間はどれくらいかかるのか。良い面だけでなく制約も含めて整理します。

目次

  1. 従来の方法では、待つ期間がありました
  2. その日に入るのは「固定式の仮歯」です
  3. 「その日から何でも噛める」わけではありません
  4. 条件が厳しい方法でもあります
  5. 全顎の場合と、部分的な場合
  6. 費用と期間について
  7. 入れたあとの管理が結果を決めます
  8. まとめ|条件を確かめてから、正直にお伝えします

1. 従来の方法では、待つ期間がありました

インプラントは、あごの骨に埋め込んだ土台が骨と結合することで支えになります。この結合には時間が必要で、一般的には数か月かかります。従来の方法では、この期間に土台へ力をかけないよう、歯ぐきの中に埋めたまま待つのが基本でした。その結果、多くの歯を失っている方ほど、長い期間を不自由な状態で過ごすことになっていました。

待つあいだの不自由さは小さくありません

仮の入れ歯で過ごす場合、それが合わずに痛む、外れる、噛めないという問題が起こります。人と会う予定を避けるようになった、というお話もうかがいます。治療そのものは順調でも、その期間の生活の質は大きく下がります。ここをどう短くするかが、長く課題でした。

従来の方法とワンデイインプラント® 比較項目 従来の方法 ワンデイインプラント® 手術当日の歯 入らない・取り外し式 固定式の仮歯が入る 待つあいだ 仮の入れ歯で過ごす 仮歯で過ごせる 見た目 気になる期間がある 手術後から整う 噛む力 かけにくい やわらかいものから 適応の条件 比較的広い 骨の条件が厳しい 手術の範囲 段階的に行える 一度にまとめて行う 術前の検査 通常の検査 CTによる詳細な設計が必須

▲ 違いは仮歯が入る時期と、その支え方にあります

2. その日に入るのは「固定式の仮歯」です

ワンデイインプラント®では、手術当日に、埋め込んだ土台へ連結した仮歯を固定します。取り外し式ではなく、ご自身で外せない形で固定されます。そのため、ずれる・浮くという不安がなく、見た目も手術直後から整います。歯がないまま人前に出る期間を作らずに済むことが、この方法のいちばんの利点です。

最終的な歯とは別のものです

当日に入るのはあくまで仮歯です。骨と土台の結合を確認したあと、あらためて型を取り、最終的な人工歯を作ります。仮歯の段階で見た目や噛み合わせを確かめ、その情報を最終的な歯に反映できるという利点もあります。仮歯で過ごす期間は、調整のための時間でもあります。

治療の流れ 1 CT検査・設計 骨の量と形を詳しく調べる 2 手術・仮歯固定 同じ日に仮歯まで入れる 3 結合を待つ 数か月・食事に制限あり 4 最終的な人工歯 型を取って装着する 必要な期間や回数は骨の状態によって異なります

▲ 当日に入るのは仮歯で、最終的な歯は後から作ります

3. 「その日から何でも噛める」わけではありません

ここは誤解が生じやすいところですので、はっきりお伝えします。仮歯が固定されていても、骨と土台が結合するまでは強い力をかけられません。硬いものを噛むと、結合を妨げたり土台が動いたりするおそれがあります。数か月のあいだは、やわらかいものを選んでいただく必要があります。

守っていただくことが結果を左右します

この期間の過ごし方が、その後の安定に直結します。硬いものを避ける、片側だけで噛まない、仮歯に強い力をかけない。ご不便をおかけしますが、ここを守っていただけるかどうかで結果が変わります。何を食べてよいかは、状態に応じて具体的にお伝えします。

当日からできること・待っていただくこと 手術当日からできること ・固定式の仮歯が入る ・見た目が整う ・会話や発音がしやすくなる ・取り外しの手間がない ・人前に出る不安が減る 結合を待つ必要があること ・硬いものを噛むこと ・強い力をかけること ・片側だけで噛むこと ・最終的な人工歯の装着 ・数か月の食事の制限

▲ 「その日に噛める」の中身を正確にご理解ください

4. 条件が厳しい方法でもあります

手術当日に仮歯を固定できるのは、埋め込んだ直後の土台がしっかり安定している場合に限られます。骨の量と質が十分でなければ、当日の固定は行えません。従来の方法より適応の条件は厳しく、どなたにでも行える方法ではないことをご理解ください。

CTによる事前の設計が欠かせません

骨のどこにどの向きで、どの太さの土台を埋めれば安定するのか。これを立体的に把握したうえで設計します。神経や血管の位置、上あごの空洞との距離も確認します。検査の段階で条件が整わないと判断した場合は、骨を増やす処置や、別の方法をご提案します。

検査で確認していること 土台が安定するだけの骨の量と質があるか 神経や血管、上あごの空洞との距離 歯ぐきに強い炎症がないか 噛み合わせの力の大きさ 歯ぎしり・食いしばりの有無 糖尿病・骨の薬・喫煙などの全身の条件 服用中のお薬がある場合は必ずお知らせください

▲ 条件が揃わない場合は、無理に行いません

5. 全顎の場合と、部分的な場合

多くの歯を失っている方の場合は、あごの骨のうちしっかりした部分を選んで数本の土台を埋め、連結した仮歯で全体を支えます。一方、失った歯が数本であれば、その範囲だけを対象にすることもあります。どこまでを一度に行うかは、残っている歯の状態によって変わります。

残っている歯をどうするかも判断します

残っている歯に歯周病が進んでいる場合、そのままにしておくと細菌の供給源になります。将来的に失う可能性が高い歯を残すか抜くかは、全体の設計に関わる重要な判断です。ご希望をうかがったうえで、根拠をご説明して一緒に決めていきます。

設計の考え方 1 骨のある場所へ しっかりした部分を 選んで埋める 2 傾けて使う 斜めに埋めることで 骨の厚みを活かす 3 連結して支える 力を分散させ 安定を高める 4 残る歯も判断 歯周病の進み方で 抜く判断も 必要な本数と位置は、骨の状態によって一人ひとり異なります

▲ 失った歯の数だけ埋め込む必要はありません

6. 費用と期間について

ワンデイインプラント®は自由診療(保険適用外)です。当院の料金表では、手術費と最終的な人工歯を合わせて250万円から585万円の幅で提示しています。埋める本数と範囲、そして選ぶ人工歯の種類によって変わります。骨を増やす処置が必要な場合は1か所につき5万円から20万円、CT撮影分析は3万円が別途かかります。

医療費控除の対象になります

インプラント治療にかかった費用は医療費控除の対象として扱われます。ご家族の分も合算して申告できますので、領収書は必ず保管しておいてください。当院の料金表のページでも内訳を公開しています。費用のご相談も含めて、まずはお話をうかがえればと思います。

費用を左右するもの 幅が あります 埋める本数と範囲 全顎か部分かで大きく変わる 人工歯の種類 選ぶ材料で差が出る 追加の処置 骨増生・鎮静法などが加わる 詳細は料金表をご確認ください。金額は変更される場合があります

▲ 同じ治療名でも、条件によって金額の幅があります

7. 入れたあとの管理が結果を決めます

インプラントは人工物なので虫歯にはなりません。しかし支えているのは、ご自身の生きた歯ぐきと骨です。ここに炎症が起きれば支えは失われます。しかも痛みが出にくいため、ご自身では気づけません。連結した人工歯の下は通常の歯ブラシでは清掃できないため、専用の道具を使った手入れが必要になります。

定期的な確認を続けてください

歯ぐきの状態、噛み合わせのバランス、ねじのゆるみ。これらは数値と目視で確認するしかありません。手入れの方法は状態を見ながらお伝えします。時間と費用をかけたものだからこそ、その後の管理まで含めて一緒に取り組んでいければと考えています。

手入れを怠った場合に進むこと 1 汚れが溜まる 自覚症状なし 清掃で戻せる 2 歯ぐきが腫れる 磨くと出血 この段階なら回復する 3 骨が減りはじめる 痛みは出にくい 処置が必要になる 4 支えを失う 動く・抜け落ちる 撤去することも 進み方には個人差があり、必ずこの通りになるわけではありません

▲ 痛みが出にくいため、自覚したときには進んでいます

まとめ|条件を確かめてから、正直にお伝えします

ワンデイインプラント®は、手術当日に固定式の仮歯を入れる方法です。従来のように歯がない期間を過ごす必要がなく、見た目も手術直後から整います。取り外し式ではないため、ずれる・浮くという不安もありません。

ただし「その日に噛める」という言葉には前提があります。骨と土台が結合するまでの数か月は強い力をかけられず、やわらかいものを選んでいただく必要があります。またこの方法は、埋め込んだ直後の土台が安定していることが条件で、骨の量と質が十分でなければ行えません。従来の方法より適応の条件は厳しく、CTによる事前の設計が欠かせません。

自由診療(保険適用外)であり、費用も手術の負担も小さくありません。効果や経過には個人差があります。まずはCTを含む検査で、ご自身の骨と全身の状態を確かめるところから始めていただければと思います。条件が整わない場合は、その旨と代わりの方法を正直にお伝えします。愛媛県今治市の中平歯科医院までご相談ください。

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自由診療(保険適用外)に関する説明

治療内容:ワンデイインプラント®。あごの骨に埋め込んだインプラント体へ、手術当日に固定式の仮歯を装着する自由診療の治療です。骨と結合したのち、最終的な人工歯を作製します。

費用:手術費と最終的な人工歯を合わせて250万円〜585万円(埋入本数・範囲・人工歯の種類により変動)。骨増生が必要な場合は1か所につき5万円〜20万円、CT撮影分析3万円、静脈内鎮静法10万円が別途かかります。詳細は料金表をご確認ください。

標準的な治療期間・回数:検査から最終的な人工歯の装着まで、おおむね6か月〜12か月。来院回数の目安は10回前後です。骨の状態や追加の処置の有無によって変わります。

主なリスク・副作用

  • 外科手術に伴い、術後に腫れ・内出血・痛みが生じることがあります
  • 骨の条件によっては当日の仮歯固定を行えず、方法を変更する場合があります
  • 結合を待つ期間に強い力がかかると、土台が安定せず埋め直しになることがあります
  • 下あごの神経や上あごの空洞に近い部位では、しびれや炎症が起こる可能性があります
  • 喫煙・糖尿病・骨に関わる薬の服用は、治りに影響することが知られています
  • 手入れが不十分な場合、インプラント周囲炎により支えを失うことがあります
  • 仮歯や最終的な人工歯の破損・ねじのゆるみが生じ、修理や作り直しが必要になる場合があります

出典・参考資料

  • 公益社団法人 日本口腔インプラント学会
  • 公益社団法人 日本口腔外科学会
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口の健康」
  • 国税庁 タックスアンサー「医療費控除の対象となる歯の治療費」

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状や治療の経過・効果には個人差があります。本記事で扱う治療には自由診療(保険適用外)が含まれます。詳しくは歯科医師にご相談ください。